淀代のいえ
●設計事例の所在地:
大阪府大阪市
●面積(坪):
75坪
●建物の種類(大分類):
住宅関連
●メインの画像:
●メイン画像の説明文:
大阪市内に建つ大きな古民家。
戦前に建てられたこの住まいは幾度かの戦火・震災を乗り越え今までその姿を変えずに住み継がれていました。
建物は質が高く、建築当時の最新の技能がふんだんに使われていることが工事の中でも感じられました。
昔の佇まいを残したまま、現代の住まいの性能を得たこの住まいは今後改めて100年以上の時代を乗り越えられる計画をしたつもりです。
時代に流されるのではなく、普遍的な価値を持った美意識を次の時代に伝える建物になると確信しています。
建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望:
2022年現代の生活を100年前の古民家の中で再現するには色々な無理が生じることになります。
そんな中でも、古民家の持つ縮尺に寄り添うことでバランスを取りました。
家具の高さを低く設定する。材料を無垢材。国産材でしつらえる。既存の建具を活かす。鴨居の高さを既存の高さを踏襲する。
少しずつの気配りがあることで古民家の中に新しい生活を受け入れてもらえるように感じます。
●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
良質な建物の改修の時に、既存の雰囲気をどこまで残すかというのは大きな課題だと思います。
耐震性や断熱性の向上のために必要になる間取りや意匠性の変更をどこで解消するか。
そういったことを考えるときに建物との対話が行われると感じます。
建築当時の人たちの気持ちを考えながら、温故知新。今の最善を尽くせるよう設計します。
依頼者の声:
住まいである以上住宅設備は快適性・利便性が求められるべきです。
ただ、陳腐なものを選定しては相性が良くないです。バランスが大切です。
今回、浴室はハーフユニットバスを採用しました。天井は既存の天井を活かして漆塗り。壁は新しいサワラの板に漆を塗っています。
トイレは既存の天井と間取りを活かして便器だけ更新しています。内装は木を使って上品に仕上げました。
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